「活字嫌い克服コースってどんな事をするの?」
活字嫌いコースでは主に月刊誌の漫画を購入いただき、スカイプを使用して交互に音読をします。
月刊誌よりも特定の漫画が良さそうな生徒さんには好きな漫画を使用していただいております。
又、幾つか読解問題をやったり、市販の音読教材を用いたりもしますがほとんどメインは漫画の音読になります。
「漫画はよく読むけれども、活字のみの本に移行できなくて困っている」
という方は漫画から活字のみの本に移行するところを重点的にやらせていただきます。
(そちらに関しては後ほどお伝えします)
主に使用している漫画は
・コロコロコミック(月刊誌)
・コロコロイチバン(月刊誌)
・ドラえもん
生徒さんの年齢的にちょうど良いのでこれらを選んでおります。
目的は「漫画は楽しい!」と思ってもらうことです。
家に漫画が置いてあったらまず読もうと手に取るところが最初のゴールです。
生徒さんの現状レベルに合わせて使用する漫画や量は変えております。
慣れてきたら家でも積極的に読んでもらうために読書カードなどをお渡しするケースもあります。
漫画や本を読むペースがついてきた生徒さんには文章を作る、要約するなどの授業も行います。
「最初から活字のみの本はなぜ読まないのですか?」
理由は子供が楽しいと思える確率が低いからです。
目的は自分で手にとって「読みたいから読んでいる」となる事です。
ですので、いくら活字のみの本を毎日少しずつ親子で音読してもそれが楽しいと思えなければ自分から読もうとしません。
元々読書をするお子さんの場合はそもそも語彙力がそれなりにあります。
又、読むスピードもありますし、絵がなくても想像できます。
そういうお子さんが活字のみの本を読むのと、本自体あまり読まないお子さんとでは読む労力がかなり異なります。
本を読みたがらないお子さんというのは本を読んでもわからない言葉が多かったり、文字がスラスラ読めなかったり、障害物競走のように簡単に進むことができません。読む労力が違うので疲れてしまいます。
疲れているのであれば出来るだけ簡単で楽しめるものを沢山読んだ方が自分の力だけで読む力がつけられます。
面白い内容でしたらどんどん先を読みたくなるので自然と読むスピードも上がってきます。目の動きや言葉を理解するスピードが自ずと上がっていきます。
親が見ていないところでも自分から漫画を進んで読んでくれれば、それだけで知らない間に読む力を上げてくれます。
お父さんお母さんはお忙しい方がほとんどです。
毎日張り付いてお子さんの事を見ていられるわけではありません。
できれば自分が関わらないうちにレベルを上げてくれるのが望ましいと思いませんか?
そういう場合は楽しい事をしてレベルアップを図るというのが理にかなっています。
漫画はそういう意味で理想的です。
どうしても活字中心の本ですと表現が難しかったりするので、活字に弱い子はそれだけで疲れてしまいます。
まずは漫画を読む事で語彙力や読むスピードを上げる事が重要です。学習漫画に移行できれば理科社会の知識も得ることができます。また、沢山読めば読むほど慣れますので楽しい漫画を自分から毎日読む習慣ができれば自ずと読む力はあげられます。
読む力がある程度ついてきたら活字中心の本に移行いたします。
本選びがかなり重要です
漫画もそうですが、特に活字中心の本の場合、どうしても大人は「ためになりそうな本」を選びがちです。
ためになりそうな本は正直子供にとって面白くありません。(笑)
面白くない本は読まないまま埃をかぶります。
ためになりそうな本はお子さんが漫画好きになった頃に漫画verで買ってあげてください。
もしくは活字のみの本を読むようになってから、難易度を1、2学年落としたものを勧めてください。
活字のみの本に移行したての頃はとにかく「台詞の多い本」を選ぶようにしてください。
文体が読みやすいか?も重要です。
面白い事は大前提ですが、それプラス台詞が多く読みやすい文体でなければ最初は疲れてしまいます。
とにかく「疲れないように」を基準に考えていただけると継続ができます。
本は1冊難しいものを読んでおしまいではありません。読了が目的でもありません。そこから何を得るか?が重要です。
そのためには第一に本を読む事が普通になる事が重要です。そのためには活字になれる事がとても大事なのです。
活字になれるためには毎日訓練する必要があります。けれども楽しい本であれば訓練している意識はないけれど実際「訓練」になっているというものです。その状態を作ってあげる事が本を好きにさせる事に繋がります。
継続して本を読む子にしてあげる事は本から情報を得るための第一歩なのです。
本を読めなかった自分が本を読む人になってみてわかったこと
私自身も子供のころ本が読めなくて非常に勿体無い事をしたなと思います。
つまらないし疲れるので読みたいとも思えませんでした。
でも、同じ学年には図書の時間を楽しみにしていて難しそうな本を読んでいる子が何人もいました。
そういうのを見ていて「本って読めたら楽しいんだろうな」となんとなく知ってはいました。
ただ、小学生の私にはそれを解決することはできませんでした。
中学生になってから文学作品を読んでみたこと、大学時代幅広い分野(科学等)のわかりやすい本を読んでみたこと、1人目の子供が生まれた後経済や世界情勢の本を簡単なものから読み始め、二人目が1歳の頃トマ・ピケティの「21世紀の資本」(600ページ超え)を毎日コツコツ寝かしつけ後に読みきった事、これらの経験でわかった事がこの活字嫌い克服コースを作るきっかけにもなっております。
特に、経済の本を読むにあたり、専門用語や専門知識が蓄積されてくると読むのが随分楽になるという事がわかりました。その経験から子供が本を読む時も予備知識があるとないとでは読む労力が変わってくる事もわかりました。
今、本を見た時に自分は「すぐよめそう」とか「時間がかかりそうだ」とか「今は無理そう」とか判断することができます。
子供の本を見た時にも大体「本が嫌いな子はこれを読まないだろう」など予測ができます。
「これは楽しそうだ」とか「これは絵が良いが文章が難しくて嫌になるだろうな」など。
そういう細かい基準を持って本は選んでおります。
また、生徒さんの嗜好もかなり考えています。
その子の好きそうなものを選んであげる事が本好きに直結するからです。
「本は楽しいもの」と知ってもらう事がとても大事だなと思っております。