「計算はできると思うんですけど」という場合、「計算ができる」というのはどのレベルなのか?
これは保護者の方の認識の違いがとても大きい気がしております。
「計算ができる」というのは
①やり方を知っていて、それ通りにできる 時間がかかるし、間違えることもある
②時間はかからないが間違える
③時間はかかるが間違えない
④時間はかからないし間違えない
の4通りだと思います。
A.スピード軸
B.正確性軸
の2つの軸で考えるとわかりやすいです。
逆に、計算ができないというのはどういう状況でしょうか?
・やり方を知らない事 それ通りにできない
という1通りだと思います。
学校の授業を受けていればこんな状態にはなりません。
そう思うと、一般的に
「計算はできると思うんですど」には幅がありすぎるという事です。
私の基準で「計算ができる」のは
④時間はかからないし間違えない
だけです。
厳しいですが、これ以外は「計算ができる」とは言えないです。
というのも、計算は算数をやる上で、数学をやる上で、できて当然なものなのです。
できないと次に進めないんです。
できるというのは先ほどの 「④時間はかからないし間違えない」です。
②時間はかからないが間違える
③時間はかかるが間違えない
でも、一応先には進めるのですが、どんどん辛くなります。
②時間はかからないが間違える の場合
間違えが邪魔をして、新しい単元でも間違えるからです。
新しい単元で良い点数を取れないのです。それをよく「ケアレスミス」と呼びますが、最近塾講師の友人と話をしていて計算の「ケアレスミス」なんてないなと思うようになりました。「ケアレスミス」ではないんです。どこかやり方で変な癖をつけていたりしている。細かく見ていくと原因があるわけです。
③時間はかかるが間違えない の場合
間違えないけれども、相当真剣に思いだしたり、頭の中で指を使って計算していたりしているのですごくストレスになります。
新しい単元に入って、そのやり方を新たに身につけようとしているところで、基本の計算にCPUをフルに使われていてはフリーズしてしまいます。ですので、新しい単元に入る時には基本の計算は瞬時に行われていないと厳しくなるという事です。
新しい単元の宿題や演習にも時間がかかりすごく疲れます。なので、なおさらやる気がなくなり意欲がそがれていきます。
これらの事を考えた場合、基本の計算は
「④時間はかからないし間違えない」
状態にしていかないと算数がどんどん嫌いになる危険性があります。
中学に入って数学になるともっと辛くなっていきます。
ただ、計算ができないからと言って良い大学へ行けないわけでもありません。
単に計算ができないと勉強で苦労するので、特別な目的があったり根性がない限り挫折する確率が上がるというくらいではあります。
そういう理由から計算はできるようにした方が親子共々楽になります。
次回計算を特訓する方法をお話しします。
正直学校の勉強だけでは計算は足りないと思います。
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計算と公文式に対する私の考え
私自身は公文式をやっていてかなり進んでいたため、簡単な計算(学校のレベル)は絶対に間違えないですし、スピードもありました。
でも、公文式自体は先生が丸つけ係でしかないのと、プリントをやらせる場所でしかないのでオススメはしておりません。
難易度がどんどん上げられてしまうところが特に私としては子供のストレスに繋がってよくないなと思います。(どんどん上がってそれが嬉しいお子さんもいると思いますが、嬉しさだけで何学年も上の計算をひたすら続けるのは容易ではないです。親が励ましたりしないとくじけてしまいます。先生は当然励ましたりしてくれません。)
また、考えないで答えを出そうとする悪習慣がつくのも問題なので、公文式は推奨しません。私は瞬時に答えが出ない問題を嫌いになっておりました。
なので、一時期は計算自体も重要だと思っていなかったのですが、最近自分の子供や周りのお子さんなどを見ていて、計算はできてすごいんじゃなくて、できないと次に進めないんだと実感しております。
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